ハンドベルの世界

ハンドベルは、いまから450年以上も前にイギリスで生まれた、長い歴史を持つ伝統的な楽器で、正式名称は、「イングリッシュ・ハンドベル」といいます。

キリスト教の教会の塔の上に、タワーベルと呼ばれる4~12個の鐘が吊り下げられ、複数の奏者が下から紐を引くことで音が打ち鳴らされます。
このタワーベルの練習用に開発されたのがハンドベルです。手で持って鳴らせるように小さいハンドルがつけられ、室内でも練習できるように考案されたものです。
その後、独立した楽器となり、音階によってベルの大きさが変えられ、数も増え、あらゆる曲の演奏ができるようになりました。

20世紀にアメリカ・ペンシルバニアに伝えられてから急速に広まり、現在アメリカ国内では3万を越すハンドベルのグループがあります。
日本では、1976年に「日本ハンドベル連盟」が結成されて以来、学校、教会、施設等を中心に広がりを見せ、今は一般の方々のグループも増えています。

演奏は、1名が2個~4個のベルを受けもち、それぞれのメンバーが自分の担当音を楽譜に従って鳴らすことによって行われます。
ベルの大小によって音に高低が生じ、1オクターブ、2オクターブと、音域が広がるとベルの数が増えていきます。またベルの数に従って、必要なリンガー(演奏者)の人数も増え、一般的に5オクターブセットは15名前後のリンガーによって演奏されています。

ハンドベルは、教育楽器としても注目を浴びています。それは、チームワークの大切さを学べること、注意深さと協調性を養うことができること、演奏方法が単純で、年齢や男女によって区別されないこと、 などの長所によるものと思われます。
特に、特殊教育における教育的効果や、リハビリテーションや音楽療法への効果は高く評価されつつあります。

ハンドベルのコンサートや講習会、その他演奏に関することについては、日本ハンドベル連盟のホームページをごらんください。

一般社団法人日本ハンドベル連盟 https://www.handbell.jp